グルタミンで疲れ知らず!正しい飲み方とタイミングをスポーツトレーナーが解説

「トレーニング後の疲れがなかなかとれず、体調を崩しやすい」

「必死に筋トレしても目に見えた効果が得られない」

そんな悩みを持っている方は、グルタミンが不足している可能性が大いにあります。

今回は、免疫力を高めて筋肉の維持にも役立ってくれる、すべてのトレーニーに不可欠な「グルタミン」についてご紹介いたします。

グルタミンとは?


グルタミンとは、人間のカラダに最も多く存在するアミノ酸の一種のことです。アミノ酸は、たんぱく質を最小単位にまでバラバラにした部品の1つ1つ。

たんぱく質は、数十〜数千個のアミノ酸でできています。つまり、体内にアミノ酸が不足していると健康的なたんぱく質は形成されません。

トレーニーにとって、カラダの中で最も重要視するたんぱく質の代表格といえば筋肉です。グルタミンは筋肉の60〜70%を占めており、筋トレをする人にとっていかに重要な栄養素であるかが分かります。

そして、筋肉だけでなく、爪や髪の毛・血液・皮膚・臓器など、人間のカラダのあらゆる部分がたんぱく質でできています。むしろ、筋肉の優先順位はかなり低い位置づけです。

当然カラダの優先順位が高い部位から積極的にアミノ酸が使われるので、筋肉にも回ってくるだけの余分な量を摂取しなければなりません。

グルタミンは体内で生成することができ、トレーニーの必需品であるプロテインにも多少含まれていますが、とても必要量に達しているとはいえません

食事やサプリメントから十分なグルタミンを摂取する必要があります。

グルタミンの効果

免疫力を高める

グルタミンを摂取する最大のメリットは、免疫力を高めてくれること。

意外かもしれませんが、アスリートやボディビルダーなどの屈強な選手は風邪をひきやすい傾向にあります。

適度な運動は健康によい効果をもたらしますが、競技の練習や筋トレのようなハードな運動は肉体的ダメージが高く、普通の人よりもウイルスに対抗する力が弱まっているので体調を崩しやすいのです。

体調を崩せばトレーニングの効果は半減し、仕事や日常生活にも支障をきたします。

グルタミンは、免疫細胞のエネルギー源となるので、初心者〜上級者にかかわらず全てのトレーニーに不可欠な栄養素であるといえます。

筋肉分解の抑制


グルタミンは、ストレスを感じた時、負荷に耐えるための「ディフェンスの要」としても役立ってくれます。

人間は非常に繊細な生き物です。

ストレスは「上司に叱られた」、「大事な仕事へのプレッシャー」など、分かりやすいものだけではありません。

寒い…眠い…お腹がすいたなど、日常的で些細なものにもストレスを感じています。

そんな、ストレスの対抗馬として活躍するグルタミンは、体内に不足していると筋肉を分解して取り出してしまいます。

筋肉量が減り、ダイエット目的で筋トレをしている人は基礎代謝が落ちることで太りやすいカラダになってしまいます。

そうならないためにも、常にグルタミンをカラダの中に貯蓄しておくことがボディメイク成功の秘訣です

消化器官のサポート


グルタミンは消化器官のサポートにも一役買ってくれます。

例えば、胃粘膜の保護。その昔、グルタミンは胃潰瘍の薬として使われていたほどです。胃粘膜を保護するメリットは、免疫力がさらに高まること。

グルタミン自体がもたらす直接的な免疫力と、胃粘膜を保護したことによる間接的な免疫力。ダブルの作用で強いカラダを作り上げてくれます。

また、グルタミンは小腸の粘膜において主要なエネルギー源にもなります。小腸の主な役割は、消化した食べ物の栄養をキャッチして吸収すること。

グルタミンで小腸の吸収力を高めておくことで、筋トレのためにバランスを考えて摂取した栄養素をムダにせずカラダに取り込んでくれるのです。

グルタミンの正しい飲み方やタイミング

タイミング

摂取のタイミングは、強い肉体的ストレスを感じて大量のグルタミンを消費したトレーニング後がおすすめです。

一般的に、1日5g〜10gが必要といわれていますが、ハードトレーニングが習慣になっている方には少なすぎるとの見方もあります。

トレーニーがグルタミンの不足を防ぐには、1日に「体重×0.2g以上」の摂取が理想的です。

グルタミンは薬品ではないため、健康な人であれば副作用はありません。

サプリメントの有効活用が必須

体内で生成されるグルタミン。しかし、日常生活で大量に消費するグルタミンは、体内での生成だけでは到底まかないきれないというのが現実です。

不足させないためには外から補わなければいけません。もちろん、食事から摂取することも可能ですが、グルタミンは「熱に弱い」という弱点を持っています。

調理の段階で壊れてしまいやすい繊細な栄養素なので、食事で摂取するには魚の刺し身や生肉、生卵など、火を通さないメニューが最善です。

そのため、消化器官が弱く下痢を引き起こしやすい人にはハードルが高いといえます。

粉や錠剤で手軽にグルタミンを摂取できるサプリメントがおすすめです。

飲み方

グルタミンサプリメントは基本的に、錠剤もしくは粉状です。粉の場合は、水で流し込むかプロテインに混ぜてもOK!

また、胃腸を整える効果を期待する場合、起床後などの空腹時に2〜3gを摂取することで効果を得られます。胃粘膜は2〜3日で新しく入れ替わるため、効果がわかりやすいところも嬉しいポイントです。

グルタミンまとめ

グルタミンは、免疫細胞のエネルギー源となって体調管理に役立ってくれたり、筋肉の分解を抑制して基礎代謝を維持してくれたり、カラダにとって不可欠な栄養素です。

体内でも生成され、食事からの摂取も可能ですが、必要量が多く熱に弱いという弱点があります。

手軽かつ確実に必要量を摂取できるサプリメントを活用して、常にグルタミンが不足しないように心がけましょう。